「患者さん主導の包括的歯科治療」=木を見て 森を見て
季節をみる医療=
(エビデンスに基づいたナラティブなデンティストリー)
神奈川県開業 重原聡
咬合回復に優れ、違和感が少なく、予知性も高く、多くの患者さんにおいて満足度
が高く、QOLの回復・向上に貢献していると言われるインプラントを、1992年に
臨床応
用して以来、18年間に約2000人の患者さんに用いてきました。しかし、インプラント
は、あくまでも治療の選択枝(オプション)の一つであり、それがすべてではありま
せ
ん。義歯やブリッジで充分満足される場合もあれば、欠損部を歯牙移植や矯正治療を
応用して、またそれらを複合して咬合回復を行う場合も多々あります。患者さんの要
望と状況によっても治療方針は異なってきます。
特に移植・矯正・インプラントは欠損補綴を変えること(咬合支持数の増加)ので
き
る治療法として有用であり、残存歯の負荷を軽減させるため天然歯の保護、咬合崩壊
の予防、予知性を高めることになります。そして、このことはひいてはQOLの向上、
ア
ンチエイジングにまで効果があると言われています。しかしあまりにも治療のゴール
の設定を高くしたり時期を誤ると、治療中、不測の事態に対して自らリスクを抱えた
り、信頼を失う事になりかねません。また患者さんの希望は治療が進むにつれて変
わっ
ていくことも臨床ではよく見られる光景です。
今回は、日常臨床の中で欠損補綴を補う方法としてのインプラントの位置づけ、ま
た他の治療法との選択の基準、そしてそれは、いつ、どのようにして行っているか。
さらに、限られた条件(期間や費用等の制約)のなかでは何を、どのように応用して
い
るか、天然歯との共存にはどのような配慮が必要であるか、またその他に。
咬合回復だけではなく天然歯保護の為のインプラントの用い方
インプラントの他の分野(矯正等)への応用
長期症例から学ぶインプラントの効果
高齢化社会へのインプラント治療のあり方
歯科医療のもたらすウエルカムエイジングの実践
などの内容にも踏み込んで、インプラントの光と影についても皆様と一緒に考えたい
と思います。
1,即時荷重を成功に導く為に
2,ガイデッドサージェリーの特徴と注意点
3,インプラントの恩恵(アンチエイジング)
1,無歯顎における即時荷重補綴を成功に導くためのプロトコール
患者の肉体的・精神的負担軽減や治療期間の短縮などの観点から,インプラント埋
入
後に即時負荷補綴治療が行われるようになってきています.我々の施設において2004
年
より,連続した無歯顎患者に対するオリジナル治療プロトコールに基づいて実施され
た
即時荷重症例について後ろ向きデータを取り,過去の当院での通常荷重症例を対象群
と
して比較検討しました.
我々の行った無歯顎患者へのインプラント埋入即時負荷治療は,少ない被験者数(34
症例),短い観察期間(平均36.2ヶ月)ではあるものの,現在までのところ今回の結果
では
一回法インプラントでの生存率において,即時荷重を行った場合の方が通常荷重し
た
場合より高い値(CSR100%)を示すという良好な臨床成績を得ました.
今回はそのプロトコールと外科および補綴術式,合併症,配慮すべき点に関してお話
し致します.
2,Guided Surgery 特徴と注意点
より安全に確実にそして患者さんの負担軽減(低侵襲)となる治療法として、CT
デー
タによるシミュレーションを応用したサージカルガイドを用いた術式が多々報告され
てきています。ガイドを用いた術式により、設計通りの術野へのアプローチ、確実な
インプラント埋入、即時義歯の事前の作製、後の補綴の設計が可能となります。また
このことは、ひいては予知性を高める治療になります。しかしその反面、ガイドの不
一致、たわみ、破損等の報告や誤操作、システムの不理解から起こるトラブル等報告
されてきているのが事実です。より安全で確実なサージカルガイドの開発、提供は術
者にとって望むことであり、安心して手術に臨むことを可能にします。
今回、スタティックガイド全般の特徴、応用および適応症、現在の問題点等を考
え、
日常私が臨床で注意している点等を、症例を通して呈示し報告致します。
3,高齢化社会における歯科医療の役割とアンチエイジング
(歯劇的ビフォーアフター)
人は、歳を経て当たり前のことができなくなったとき、失われた器官や機能、能力
は取り返すことができないと実感し、その有り難みに初めて気付き、将来への不安を
感じます。
歯一本 抜けて我が身の 秋を知る
健康は規則正しい生活と食事から、とよく言われます。歯科医療の発展のもと、歯
は取り戻せる時代になりました。人前で気にせず話ができる、歯のことを気にせずに
安心して食べることができる、家族で同じ物を食べることができる、毎日の小さな安
心が、心身の健康ばかりでなく、社会、家庭、生活への自信につながります。
幼い頃、といっても社会人になって、結婚して、そして子供をもって 幾度とな
く、
年をとったらあの夫婦のようになりたい!あんな風に年をとりたい!と憧れる人々に
出
会いました。どの方も笑顔がとても素敵でした。覇気がある、活力がある。明るく楽
しく生活している様子が溢れ出ています。もちろん年より若くみえることもあるかも
しれません。でも、他人に少しでも若く見せたいなんて思っている人はいないと思う
のです。そういえば、今までのどの場面でも、あの方はおいくつなんだろう、、と考
えたことはありません。
満面の笑みこそが、真のアンチエイジングだと思っています。そして、素敵な笑顔
の一番の秘訣は 社会、家庭、生活への自信なのでは、と最近思います。
歯科医業に携わって25年、患者さんから多くのことを学びました。歯のことで悩
ん
でいる方に、それを伝えて行くことが私の使命だと思っています。
最後は、心温まるお話しです。実際に歯科治療を終えて再来した患者さんから教え
ていただいたことを、ほんの一部ですが、お話しさせて頂きます。
歯科終えて 沢庵咬む音 冴えわたる
(エビデンスに基づいたナラティブなデンティストリー)
神奈川県開業 重原聡
咬合回復に優れ、違和感が少なく、予知性も高く、多くの患者さんにおいて満足度
が高く、QOLの回復・向上に貢献していると言われるインプラントを、1992年に
臨床応
用して以来、18年間に約2000人の患者さんに用いてきました。しかし、インプラント
は、あくまでも治療の選択枝(オプション)の一つであり、それがすべてではありま
せ
ん。義歯やブリッジで充分満足される場合もあれば、欠損部を歯牙移植や矯正治療を
応用して、またそれらを複合して咬合回復を行う場合も多々あります。患者さんの要
望と状況によっても治療方針は異なってきます。
特に移植・矯正・インプラントは欠損補綴を変えること(咬合支持数の増加)ので
き
る治療法として有用であり、残存歯の負荷を軽減させるため天然歯の保護、咬合崩壊
の予防、予知性を高めることになります。そして、このことはひいてはQOLの向上、
ア
ンチエイジングにまで効果があると言われています。しかしあまりにも治療のゴール
の設定を高くしたり時期を誤ると、治療中、不測の事態に対して自らリスクを抱えた
り、信頼を失う事になりかねません。また患者さんの希望は治療が進むにつれて変
わっ
ていくことも臨床ではよく見られる光景です。
今回は、日常臨床の中で欠損補綴を補う方法としてのインプラントの位置づけ、ま
た他の治療法との選択の基準、そしてそれは、いつ、どのようにして行っているか。
さらに、限られた条件(期間や費用等の制約)のなかでは何を、どのように応用して
い
るか、天然歯との共存にはどのような配慮が必要であるか、またその他に。
咬合回復だけではなく天然歯保護の為のインプラントの用い方
インプラントの他の分野(矯正等)への応用
長期症例から学ぶインプラントの効果
高齢化社会へのインプラント治療のあり方
歯科医療のもたらすウエルカムエイジングの実践
などの内容にも踏み込んで、インプラントの光と影についても皆様と一緒に考えたい
と思います。
1,即時荷重を成功に導く為に
2,ガイデッドサージェリーの特徴と注意点
3,インプラントの恩恵(アンチエイジング)
1,無歯顎における即時荷重補綴を成功に導くためのプロトコール
患者の肉体的・精神的負担軽減や治療期間の短縮などの観点から,インプラント埋
入
後に即時負荷補綴治療が行われるようになってきています.我々の施設において2004
年
より,連続した無歯顎患者に対するオリジナル治療プロトコールに基づいて実施され
た
即時荷重症例について後ろ向きデータを取り,過去の当院での通常荷重症例を対象群
と
して比較検討しました.
我々の行った無歯顎患者へのインプラント埋入即時負荷治療は,少ない被験者数(34
症例),短い観察期間(平均36.2ヶ月)ではあるものの,現在までのところ今回の結果
では
一回法インプラントでの生存率において,即時荷重を行った場合の方が通常荷重し
た
場合より高い値(CSR100%)を示すという良好な臨床成績を得ました.
今回はそのプロトコールと外科および補綴術式,合併症,配慮すべき点に関してお話
し致します.
2,Guided Surgery 特徴と注意点
より安全に確実にそして患者さんの負担軽減(低侵襲)となる治療法として、CT
デー
タによるシミュレーションを応用したサージカルガイドを用いた術式が多々報告され
てきています。ガイドを用いた術式により、設計通りの術野へのアプローチ、確実な
インプラント埋入、即時義歯の事前の作製、後の補綴の設計が可能となります。また
このことは、ひいては予知性を高める治療になります。しかしその反面、ガイドの不
一致、たわみ、破損等の報告や誤操作、システムの不理解から起こるトラブル等報告
されてきているのが事実です。より安全で確実なサージカルガイドの開発、提供は術
者にとって望むことであり、安心して手術に臨むことを可能にします。
今回、スタティックガイド全般の特徴、応用および適応症、現在の問題点等を考
え、
日常私が臨床で注意している点等を、症例を通して呈示し報告致します。
3,高齢化社会における歯科医療の役割とアンチエイジング
(歯劇的ビフォーアフター)
人は、歳を経て当たり前のことができなくなったとき、失われた器官や機能、能力
は取り返すことができないと実感し、その有り難みに初めて気付き、将来への不安を
感じます。
歯一本 抜けて我が身の 秋を知る
健康は規則正しい生活と食事から、とよく言われます。歯科医療の発展のもと、歯
は取り戻せる時代になりました。人前で気にせず話ができる、歯のことを気にせずに
安心して食べることができる、家族で同じ物を食べることができる、毎日の小さな安
心が、心身の健康ばかりでなく、社会、家庭、生活への自信につながります。
幼い頃、といっても社会人になって、結婚して、そして子供をもって 幾度とな
く、
年をとったらあの夫婦のようになりたい!あんな風に年をとりたい!と憧れる人々に
出
会いました。どの方も笑顔がとても素敵でした。覇気がある、活力がある。明るく楽
しく生活している様子が溢れ出ています。もちろん年より若くみえることもあるかも
しれません。でも、他人に少しでも若く見せたいなんて思っている人はいないと思う
のです。そういえば、今までのどの場面でも、あの方はおいくつなんだろう、、と考
えたことはありません。
満面の笑みこそが、真のアンチエイジングだと思っています。そして、素敵な笑顔
の一番の秘訣は 社会、家庭、生活への自信なのでは、と最近思います。
歯科医業に携わって25年、患者さんから多くのことを学びました。歯のことで悩
ん
でいる方に、それを伝えて行くことが私の使命だと思っています。
最後は、心温まるお話しです。実際に歯科治療を終えて再来した患者さんから教え
ていただいたことを、ほんの一部ですが、お話しさせて頂きます。
歯科終えて 沢庵咬む音 冴えわたる


